介護施設の居室リフォーム徹底ガイド:部分改修 vs 全面改修、費用・補助金・成功のポイント

古くなった介護施設の居室をリフォームしたいが、全面的に工事するほどの予算もないし、長期間施設の営業を止めるわけにもいかない…。そんな悩みを抱える不動産オーナー・賃貸管理会社・法人施設の管理者の方も多いのではないでしょうか。高齢者向け施設では、居室の老朽化や使いづらさが気になってきても、費用負担や入居者への影響を考えるとなかなか改修に踏み切れず、頭を抱えてしまいがちです。

本記事では、こうした 「介護施設の居室リフォームをどう進めるべきか」 という課題に対し、プロの視点から解決のヒントを提示します。全面改修すべきか部分改修で対応可能かの判断基準居室内でよくある改修ニーズと対応策補助金制度の概要と活用時の注意点、さらに現場で起こりがちな誤解や失敗例改修にかかる費用・工期の目安と施設運営への影響までを網羅します。この記事を読むことで、「自分の施設は部分改修で十分対応できるか?」を判断する材料が得られ、限られた予算内で入居者の安全・満足度を高めるための具体的な方向性が見えてくるはずです。

この記事で分かること

  • 介護施設の居室リフォームでよくあるニーズ(浴室・トイレのバリアフリー化、手すり設置、段差解消、空調改善など)と対応ポイント
  • 部分リフォーム(部分改修)が適しているケースと、全面改修を検討すべきケースの違い
  • 介護施設リフォームに利用できる補助金・助成金制度の概要(介護保険の住宅改修費や自治体の補助金など)と申請時の注意点
  • 実際の施工現場で起こりがちな誤解・失敗例と、失敗しないためのポイント
  • 居室リフォームにかかる費用相場や工期の目安、施工中の施設運営への影響を最小限にする工夫

では早速、介護施設の居室リフォームについて順番に見ていきましょう。

目次

全面改修と部分改修の違い – 費用規模と工期の差

高齢者施設で介護スタッフが入居者をサポートする様子。住環境改善のイメージ

介護施設の居室を改修する方法には、大きく分けて全面改修(フルリフォーム)部分改修(部分的なリフォーム)があります。それぞれ目的や範囲、費用規模が大きく異なるため、まず違いを正しく理解しておきましょう。

全面改修(フルリフォーム)とは、建物や居室全体に大規模な手を加えて一新する改修です。老朽化した建物を丸ごとリニューアルしたり、間取り変更や設備の総入れ替えまで含めた包括的な工事になります。当然ながら費用も数百万円~数千万円規模と大きく、工期も長期化しやすいのが特徴です。場合によってはフロア単位または施設全体を一定期間クローズして施工しなければならないこともあります。一度に抜本的な改善ができるメリットはありますが、現実問題として入居者対応を続けながら長期間の全面工事を行うのは難しく、計画には慎重な判断が求められます。

部分改修(部分リフォーム)とは、その名の通り居室内部の必要な箇所だけを選んで改修する方法です。壁紙や床材、水回り設備など入居者の印象や使い勝手に直結する部分に絞ってリニューアルし、限られた工事範囲で最大の効果を狙います。例えば汚れて暗い壁紙を張り替えて床を滑りにくい材質に変更し、老朽化したトイレや浴室設備だけ交換するといった形で、居室全体の印象と安全性を向上させることが可能です。

部分改修のメリットは明確で、費用負担を大幅に抑えられる点が挙げられます。改修範囲を必要最小限に絞ることで、費用は全面改修の約1/3~1/5程度に収まるケースが多く、限られた予算でも実施しやすいのが特徴です。また工期も短縮でき、1居室あたり数日~1週間程度で改装が完了する場合もあります。全面的な工事のように何ヶ月もかける必要がなく、居室を一部屋ずつ順番に施工したり、夜間・休日を活用することで入居者に配慮しながら工事を進めることが可能です。施設全体を休業せずに済む柔軟性は、特別養護老人ホームや有料老人ホームなど入居者が常に生活している施設にとって大きな利点でしょう。

一方、部分改修はあくまで改修範囲を限定するため、全面改修ほど劇的な変化は与えられない場合もあります。しかし適切に行えば、費用をかけた以上の効果――例えば入居率アップや介護サービスの質向上といった収益改善効果も期待できます。要するに原状回復(退去時の現状復旧工事)はコスト最小化、全面改修は最大改善、そして部分改修はその中間で費用対効果のバランスを取る選択肢と言えます。特に介護施設の場合、日々の入居者対応がある中で大規模な全面工事を行うのは難しいケースが多いため、営業を続けながら短期間でできる部分改修が現実的な解決策になる場面が多いのです。

介護施設の居室でよくあるリフォームニーズと改修ポイント

介護施設の居室リフォームを検討する際、まず押さえておきたいのが高齢の入居者が安全・快適に過ごせる環境づくりです。現場の経験上、見た目の刷新以上にこの点が重要であり、同時に施設運営上の制約にも配慮する必要があります。ここでは、介護施設の居室でよく見られる改修ニーズと具体的な対策を解説します。

居室内のバリアフリー改修(段差解消・手すり設置など)

高齢者は些細な段差につまずいて転倒・ケガをするリスクが高いため、居室内外の段差を解消し、必要な箇所に手すりを設置することは最優先事項です。例えば居室の入り口や浴室の出入口の敷居を撤去するか緩やかなスロープに変更し、廊下やベッド周りの壁面に手すりを取り付けます。また床材を滑りにくいクッションフロアやノンスリップ性シートに変更すれば、足元での滑りを防止できるだけでなく、万一転倒した際の衝撃も和らげることができます。これらの改修は比較的小規模な工事で可能でありながら、入居者の事故防止に直結する重要なポイントです。

浴室の安全改修(浴室のバリアフリー化)

居室に個別浴室がある場合やユニットバス付きの部屋では、浴室のバリアフリー化も大きな課題です。浴槽へのまたぎ高さを低く抑え、浴室内にも手すりを設置して安全に入浴動作ができるようにします。浴室出入口の段差も解消し、車椅子や歩行器でも出入りしやすいようにしましょう。さらに寒冷期のヒートショック予防も重要です。浴室暖房を設置したり壁面の断熱改修を行うことで、入浴前後の急激な温度差による事故リスクを下げることができます。例えば浴室暖房機の後付け設置には概ね10~30万円程度の費用がかかりますが、ヒートショック対策としては必須の投資と言えます。なお、大浴場など共用浴室をユニットバス化するような大規模改修では数百万円規模になるケースもあります。まずは小規模な工事で済む範囲から安全性を高められないか検討すると良いでしょう。

トイレの使いやすさ向上

トイレは高齢者にとって特に事故が起きやすい場所の一つです。和式トイレを洋式に交換したり、車椅子でもアプローチしやすいよう出入口を引き戸に変更・開口拡張するといった改修が求められます。例えば和式から洋式への交換には平均で18万円程度~の費用がかかります。また、要介護者が立ち座りしやすいよう十分なスペースと手すりを確保することも大切です。両側に手すりを設置する場合は、便器周りが窮屈になりすぎないよう配置に注意します。広さが取れない空間に無理に手すりを付けると、かえって身体をぶつけたり掃除がしにくくなる失敗例も報告されています。必要に応じてトイレスペース自体を拡張するリフォームも検討しましょう。一般にトイレの車椅子対応拡張工事は内容によりますが約10~40万円程度が相場です。また便座を高齢者に優しい高さ・形状の洋式便器に交換する場合も20~60万円程度の範囲で実施されるケースが多いようです。いずれの場合も、利用者の身体状況に合わせた手すり配置や高さ調整が重要であり、不適切な高さや太さの手すりはかえって「使いにくいリフォーム」になってしまうので注意しましょう。

建具・設備の高齢者対応:

居室内の細かな設備も、高齢者仕様への見直しで使い勝手が向上します。例えばドアノブは、握力が弱くなった高齢者でも操作しやすいレバーハンドル型に交換すると良いでしょう。引き戸や間仕切りも、車椅子で通れる有効幅を確保したり、軽い力で動かせるレールに調整することで安全かつスムーズに扱えるようになります。空調設備については、古い居室用エアコンで温度ムラが大きい場合に高性能エアコンへの更新を検討します。近年は空気清浄機能付きのエアコンなども普及しており、感染症対策や臭気対策として導入するニーズも高まっています。冬場夏場を通じて室温を安定させることは、入居者の健康維持だけでなく介護スタッフの作業環境向上にもつながります。照明も見直しポイントです。高齢者は視力が低下しているため、明るく影の少ない照明器具(LED化など)への交換や補助照明の追加設置によって、手元足元まで光が届く環境を整えます。眩しさを抑えつつ明るさを確保することで、転倒事故を防ぎつつ快適性が増すでしょう。壁紙・内装についても、古びた印象を一新するために壁紙クロスの張替えは基本的なリフォームです。特に防臭・抗菌機能を備えた壁紙に変更すれば、染み付いた生活臭や汚れをリセットでき、室内の空気環境改善によって入居者のストレス軽減や満足度向上につながります。

以上のように、介護施設の居室改修では安全性・快適性・衛生面といった観点で総合的に検討することが大切です。部分的なリフォームであっても、これらのポイントを的確に押さえることで、限られた工事範囲でも大きな効果を発揮できます。

部分改修が有効なケース vs. 全面改修が必要なケース

コストや工期の面でメリットが大きい部分改修ですが、残念ながらあらゆるケースに万能というわけではありません。施設の状況によっては、部分的な対応では不十分で全面的な改修を検討すべき場合もあります。ここでは、部分改修が有効に機能するケースと、逆に全面改修や別の対応を検討すべきケースを整理してみましょう。

部分改修が適しているケース

  • 施設を休止せずに改修したい場合: 常に入居者が生活している特養や有料老人ホームでは、フロア全体を閉鎖して行うような大工事は現実的に困難です。その点、部分改修であれば営業を続けながら居室を一室ずつ順番に工事することが可能です。「工事はしたいが営業は止められない」という施設にはまさに最適な解決策となります。
  • 予算が限られている場合: 老朽化が気になっても大規模改修に充てる資金が十分に確保できない場合、最低限の費用で効果を出す部分改修は現実的な選択肢です。例えば壁紙と床材の張替えだけでも居室の印象は見違えるほど良くなりますし、手すり設置や段差解消といった安全対策も比較的安価に実施できます。まず「部分で十分か?」を検討することで、不要な出費を避けられるでしょう。
  • 建物の主要構造・設備に大きな問題がない場合: 築年数が経過していても、建物の構造躯体や給排水管・空調など基幹設備が健全であれば、老朽化が目立つ内装部分だけ直す部分改修で対応可能です。例えば壁や床の表面的な劣化が主な課題であれば、内装リフォームのみで美観と機能性を十分回復できるでしょう。逆に言えば、建物本体の寿命がまだ十分残っているかが部分改修で済ませてよいかの一つの判断基準になります。
  • 空室対策や印象アップが目的の場合: 入居率を上げたい、競合施設に対する魅力を高めたいといった目的でも部分改修は効果的です。例えばモデルルーム的に居室1室だけ改修して内覧用にお披露目するケースや、入居者退去後の空室を順次リニューアルして新規入居者への訴求力を高める戦略は、費用対効果の高い取り組みと言えます。短い工期で次の入居を迎えられるため、空室期間を短縮するメリットもあります。

全面改修を検討すべきケース

  • 建物自体の老朽化が激しい場合: 給排水管の腐食や電気系統の不具合、耐震性能の不足など建物の根幹部分に課題がある場合は、表面的な内装工事だけでは根本解決になりません。築年数相応に設備更新が追いついていない施設では、思い切って全面改修や建て替えを検討した方が長期的に見て安全で経済的な場合もあります。部分的な修繕を繰り返しながら延命を図るより、大規模改修で一度にインフラを刷新した方が結果的にコストパフォーマンスが良いケースです。
  • 居室のレイアウト変更が必要な場合: 介護方針の転換(例:多床室を個室化するユニット型施設への移行)や定員変更などで居室の間取りそのものを変更する必要があるケースでは、部分改修の範囲では対応困難です。例えば4人部屋を2人部屋や個室に作り替えるような大幅な間取り変更は、どうしても大規模工事になります。このような場合はフロアごとに仮住まいスペースを用意して段階的に全面改修を行うなど、綿密な計画が必要です。
  • エレベーターや消防設備など大型設備の更新が必要な場合: 老朽化したエレベーターの交換、スプリンクラーや非常用発電設備の新設など、建築物全体に関わる大規模設備更新は部分改修ではカバーできません。これらは別途専門業者と協議し、必要に応じて補助金の活用も検討しながら計画を立てる必要があります。居室内のエアコンや照明程度であれば部分工事で対応可能ですが、建物全体に関わる設備改修は切り離して考えることが賢明です。
  • 十分な予算・期間が確保でき、一気に刷新したい場合: 仮に資金も工期も潤沢に確保できているのであれば、小出しに部分改修を繰り返すより一度で全面改修した方がトータルで効率的なケースもあります。何度も工事を行うとそのたびに入居者への周知や仮移動の手配が発生し負担となりますし、分割工事ゆえの割高な費用が積み重なって、結果的に全面改修と同等かそれ以上のコストになってしまう恐れもあります。将来的な運営方針が固まっていて抜本的に施設を刷新したい場合は、段階的な部分改修より思い切って大規模改修を選択した方が長期的には合理的でしょう。

以上を踏まえ、自施設の状況が「部分改修で解決できる範囲か、それともより大きな改修が必要か」を見極めることが大切です。迷った際には、信頼できる施工業者に現地診断してもらい客観的なアドバイスを受けるのも有効です。

介護施設リフォームに活用できる補助金・助成制度と注意点

介護施設の改修工事には、公的な補助金や助成金制度を活用できる場合があります。上手に制度を使えば費用の一部を補助してもらえるため、限られた予算で必要なリフォームを実現しやすくなります。ここでは代表的な制度と利用時の注意点を概要を押さえておきましょう。

  • 国の補助金(施設整備交付金など): 厚生労働省が所管する「地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金」は、介護施設の防災設備やバリアフリー改修、省エネ改修など施設の機能向上を目的とした改修に対して支給される代表的な補助制度です。補助率は国と自治体合わせて費用の約3/4(原則)となっており、施設側は総工事費の1/4程度の負担で済みます。例えばスプリンクラー設置や非常用電源の整備、断熱改修や高効率空調設備の導入など、多岐にわたる工事が対象となり得ます。ただし内装の意匠改善など装飾目的の工事は補助対象外となるなど、細かな適用条件が定められています。また年度予算に限りがあるため申請のタイミングも重要です。補助金を利用する場合は「工事着手前の事前申請」が必須ですので、計画段階で早めに情報収集を行い、必要書類の準備に取りかかりましょう。
  • 介護保険の住宅改修費(居室の個別改修向け): 介護保険には、要支援・要介護認定者が自宅をバリアフリー改修する際に利用できる「住宅改修費支給制度」があります。原則として1人につき20万円を上限に工事費用の7~9割相当額が支給される仕組みで、手すりの取付け・段差解消・扉の引き戸化・滑り防止の床材変更・和式から洋式トイレへの交換といった工事が対象です。ただしこの制度は「自宅で生活している」ことが前提のため、入居施設内での改修には基本的に適用されません。例外的に、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)など「住居」とみなされる環境では個別に適用可能な場合もあります。また一度20万円の上限まで使い切ると原則再利用できませんが、要介護区分が3段階以上上がった場合や転居した場合には再度20万円まで利用可能です。介護保険の住宅改修費を利用する際も事前にケアマネジャー等を通じて申請する必要があるので、工事前に流れを確認しておきましょう。
  • 地方自治体の助成制度: 国の制度とは別に、地方自治体が独自に高齢者住宅改修や福祉施設改修の助成制度を設けている場合もあります。例えば自治体によっては耐震改修やバリアフリー改修に対する補助住宅改造費の助成などが行われています。各自治体で対象工事や補助額、募集時期が異なるため、所在地の市区町村や都道府県の担当部署に確認してみましょう。自治体の補助は先着順や予算枠に限りがあることも多いので、こちらも早めの情報収集と計画が肝心です。

これら補助金・助成金を利用する際の注意点として、申請手続きが複雑であったり申請期間が限られることが挙げられます。例えば書類の形式や工事の事前着工禁止ルールなど細かい規定がありますので、制度に不慣れな施工業者だと手続きに時間がかかったり、最悪申請漏れで補助が受けられないケースもあります。そのため補助金制度を活用したい場合は、補助金制度に精通した施工会社に相談することをお勧めします。プロであれば煩雑な手続きを代行し、条件に合った最大限の支援を受けられるよう動いてくれるでしょう。

居室リフォームの費用相場と工期の目安(運営への影響を最小限にするには)

実際に介護施設の居室リフォームを行う際、どれくらいの費用と工期を見込めば良いかは経営判断上大きな関心事でしょう。ここでは、部分改修を中心とした費用相場と工期の目安、そして施工による施設運営への影響を抑える工夫について解説します。

部分改修の費用相場:

改修内容や部屋の広さによって幅がありますが、介護施設の居室における部分改修の費用相場は一室あたり約50万円~300万円程度と言われます。例えば「壁紙全面張替え+床のクッションフロア張替え」程度の内装リフォームであれば50万~100万円前後で収まるケースが多いでしょう。一方で「トイレの洋式便器交換」「浴室のパネル張替え」など設備機器の更新を含めると100万円を超えることもあります。それでも複数の工事を組み合わせても200~300万円程度に収まりやすく、同じ部屋を全面リフォームする場合(500万円~数千万円規模も珍しくない)に比べれば格段に低コストです。もちろん実際の費用は施設のグレードや選定する材料、老朽度合いによって変動します。高品質な防臭クロスや特殊機能床材を選べば材料費が上がりますし、下地補修に手間がかかる場合は工賃も増加します。逆に複数室をまとめて発注することでスケールメリットで単価が下がる場合もあります。概算としては上述の範囲が目安ですが、最終的には信頼できる施工業者に見積もりを依頼し、自施設の場合の適正価格を把握することが大切です。

工期の目安と運営への影響

工期も改修範囲によって様々ですが、部分改修であれば1居室あたり数日~1週間程度が一つの目安となります。例えば壁紙と床の張替えだけなら 2~3日もあれば完了しますし、トイレ・洗面の交換や浴室内の工事を含めてもその部屋専用の工事であれば約1週間あれば十分というケースがほとんどです。全面改修のように長期間にわたり入居者に仮住まいをお願いしたり、フロア全体を閉鎖する必要は基本的にありません。多くの介護施設では入居者が生活を続けながら改修を行う「居ながら改修」が前提となるため、工事による運営への影響を最小限に抑えるには施工計画上の工夫もポイントです。例えばあらかじめ空き居室を何室か確保しておき、工事する部屋の入居者には一時的にそちらへ移動してもらうローテーションを組む方法があります。ショートステイの受け入れを一時停止したり、デイルーム等の空きスペースを仮の居場所に活用するといった柔軟な対応も現場では行われています。

工事の進め方については、「一度にまとめて複数室を工事する」場合と「小刻みに少数ずつ工事する」場合でトータルの工期やコストが変わる点にも留意が必要です。例えば全70室の特養で一度に20室ずつ改修したケースでは、8室ずつ段階的に改修したケースに比べて工事全体の期間が半分になり、現場管理費なども圧縮できたという事例があります。もちろん一度に工事するボリュームを増やすほど効率は上がりますが、その間確保しなければならない空きベッド数も増えます。施設の稼働状況と照らし合わせ、工事区画ごとの適切なボリュームを見極めることが大切です。

いずれにせよ、工事にあたっては入居者本人やご家族への事前説明・告知、工事中の防音・防塵対策、職員のケア体制フォローなど、運営と工事を両立させるための配慮が欠かせません。経験豊富な業者であれば、夜間工事の提案や防音シートの設置など様々な対策方法を提示してくれるでしょう。部分改修は計画次第で営業への影響を最小限に抑えられるため、入居者の生活に配慮しつつ工事を進めたい施設にとって現実的な解決策となります。

まとめ:まずは部分改修で対応可能か検討を

介護施設の居室リフォームは、「全面改修にするか部分改修で済ませるか」という判断から始まり、多くの検討事項があります。本記事で述べてきたように、施設の状況や目的によっては必要最小限の部分改修でも十分に効果を上げることが可能です。特に短工期・低コストで実施できる部分改修は、予算や運営上の制約がある施設にとって強い味方となります。壁紙や床を張り替え、手すりを設置するといった小さな工事でも入居者の安全性や満足度の向上、施設全体の印象アップに直結します。また段階的に改修を行えば、建物の老朽化対策を計画的に進められ、結果的に建物寿命を延ばす効果も期待できます。

もちろん、施設全体の抜本的な改善が必要なケースでは部分改修だけでは不十分なこともあります。本記事で整理したポイントを参考に、まずは「自分の施設は部分改修でどこまで対応可能か?」を冷静に見極めてみてください。判断に迷う場合は、専門業者による現地診断や見積提案を受けて客観的な意見を聞くのも有益でしょう。

「できれば予算内で何とか居室環境を良くしたい」「全面改修の前に他の選択肢も検討したい」――そんなお考えがある方は、ぜひ一度部分改修のプロに相談してみてはいかがでしょうか。最近では必要な箇所だけを効率良くリニューアルする部分改修サービス(例:Room Refineなど)も登場しています。短期間・低コストで質の高い施工を行うノウハウを持つ業者に相談すれば、自施設に最適な改修プランを提案してもらえるでしょう。大規模工事による負担を抑えつつまずは「部分改修で足りるか」を確認してみることで、安全で快適な施設づくりへの第一歩が踏み出せるはずです。ぜひ部分改修という選択肢を上手に活用し、入居者にも職員にも喜ばれる居室環境を実現してください。

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この記事を書いた人

はじめまして。SNBコーポレーション株式会社です。
私たちは、愛知県名古屋市を拠点に、東海三県(愛知・岐阜・三重)で建物管理、原状回復工事、内装リフォーム、ビルメンテナンスなどを手掛ける会社です。このブログでは、長年培ってきた専門知識やノウハウを活かし、オーナー様や管理会社様にとって有益な情報や、私たちが手掛けた施工事例などを発信してまいります。

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