ホテル リノベーションとは?部分改修で実現する低コスト再生術と費用・工期【プロが解説】

築年数を重ねたホテルで、内装や設備の古さが目立ってきたものの、全面改修を行うほどの予算や時間の余裕はない――。こうした悩みを抱えるホテルオーナーや運営担当者は少なくありません。また、新規ホテルの台頭や旅館・古民家のリノベーションブームにより、既存施設の魅力向上に焦りを感じているケースも見られます。

しかし、部分改修(部分リノベーション)という選択肢を正しく理解すれば、短工期・低コストでホテルの価値を蘇らせることが可能です。全面改修や原状回復との違いを把握し、自社のホテルにはどの程度の改修が必要なのか見極めれば、過剰投資や機会損失を防げるでしょう。

本記事では、不動産・建築のプロの視点からホテルリノベーションの基礎知識を体系的に解説します。まず、ホテルリノベーションとは何かを定義し、部分改修と全面改修・原状回復の違いを明確にします。次に、費用相場や工期の目安、営業への影響、費用変動の要因など、計画時に押さえるべきポイントを具体的に示します。さらに、部分改修が効果的なケース・逆に限界があるケースや、効果を最大化するための工夫、業者選定のポイントについても触れます。この記事を読むことで「自分のホテルは部分改修で十分か?」を判断する材料が得られ、限られた予算で顧客満足度と収益を向上させるヒントを掴んでいただけるはずです。

それでは、ホテルのリノベーションという選択肢について詳しく見ていきましょう。

目次

ホテルリノベーションとは何か?部分改修・全面改修・原状回復の違い

ホテル客室のユニットバス。浴槽・洗面・トイレが一体となった水回り空間

まず、「ホテルリノベーション」という言葉の意味を整理します。広義には、既存の建物(ホテルや旅館、その前身となる建物)を改修して性能や魅力を高めることを指し、小規模な内装リフォームから建物全体の大改装まで含む概念です。近年では、歴史的建造物や古民家を改装してホテルに生まれ変わらせる「リノベーションホテル」も各地で注目されています。例えば京都の町家や熱海の旅館を改修した宿など、既存資産を活用して独自の宿泊体験を提供する試みが増えています。このようにホテルリノベーションは、新築に比べ既存の建物を活かして価値を再生する手法といえます。

ホテルの改修には規模や目的に応じていくつかの種類があります。代表的なのが以下の三つです。

  • 原状回復工事:退去時の現状復旧や故障箇所の修繕が中心で、「壊れた部分だけ直す」最低限の工事です。壁紙や床材を同等品に張り替えたり、設備を同じ型に交換する程度に留め、基本的に入居・営業開始時の状態に近づけることが目的となります。新たな価値を加えるわけではないため、美観や機能は大きく向上しませんが、コストは比較的低く抑えられます。
  • 部分改修(部分リフォーム):建物全体ではなく、必要な一部の箇所だけを更新して価値を高める工事です。老朽化や陳腐化が目立つ部分に絞って内装や設備をリニューアルします。例えば客室の壁紙やカーペット、浴室・水回り設備など、利用者の快適性や印象に直結する部分だけを新しくするイメージです。狙った範囲に限定するため工期・費用を抑えつつ効果を発揮できるのが特徴で、「低コスト・短期間で必要箇所を改善する」アプローチと言えます。
  • 全面改修(フルリノベーション):建物全体にわたる大規模な改修工事です。客室からロビー、外装、構造補強に至るまで一新し、「建物全体を新しく作り変える」レベルの工事になります。耐震補強や配管の総取替え、レイアウト変更、デザインコンセプトの刷新など、必要に応じて抜本的な改造を行います。完成すればまるで新築ホテルのように生まれ変わりますが、莫大な費用と長い工期がかかるため、営業休止期間や投資回収計画も含めた慎重な検討が必要です。

以上をまとめると、全面改修は「建物全体を丸ごと刷新する」手法、原状回復は「あくまで元の状態に近づけるだけ」の修繕、そして部分改修はその中間で「必要な部分だけ更新し、新たな付加価値を加える」手法です。小規模なリフォームから大規模なリノベーションまで連続した概念ではありますが、費用対効果や工期の観点では部分改修に大きなメリットがあります。ただし後述するように、物件の状況によって部分改修だけでは対応しきれないケースもあるため、適切な手法を選ぶことが重要です。

部分改修のメリット:低コスト・短工期で必要箇所を効果的に改善

ホテルにおいて部分改修(部分リフォーム)を選択する最大の理由は、費用負担を抑えつつ効果的な改修ができる点にあります。全面改修と比べた部分改修ならではの主なメリットを、費用と工期の観点から整理してみましょう。

コストを大幅に抑えられる

部分的な改修に留めることで、全面改修よりはるかに低予算で実施可能です。建物全体をフルリニューアルする場合、規模によっては数億円規模の投資が必要になるケースもあります。例えばビジネスホテルを一棟丸ごと改装すれば、新築同様に1坪あたり100〜150万円(1㎡あたり30〜45万円前後)の内装工事費がかかり、50室規模でも数億円に達する可能性があります。それに対し、客室内装とユニットバスだけを更新するような部分改修であれば費用は数千万円以下に収まる例が一般的です。実際の金額は改修範囲によって様々ですが、概ね全面改修費用の1/3〜1/5程度に抑えられることが多いとされます。限られた予算内で最大の効果を引き出せる点は、部分改修の大きな魅力です。

また、必要な箇所だけ改修するため投資効率が高いのもメリットです。たとえば客室の老朽化が集客のネックになっている場合、内装デザインと水回り設備だけリニューアルすれば十分に印象を刷新できます。不要な部分にまで手を入れる全面工事と違い、問題点をピンポイントで解決できるため、かけた費用に対する効果(費用対効果)が明確に現れやすくなります。

短い工期で営業への影響を最小化できる

工事範囲が限定される分、工期が短くて済むことも部分改修の大きなメリットです。大規模な全面改修では解体から仕上げまで数ヶ月~年単位を要し、その間はホテル全体を休業したりフロアごとの閉鎖が必要になることがあります。長期間の休業は宿泊事業者にとって大きな機会損失であり、収益面のリスクが高まります。

一方、部分改修であれば比較的短期間で工事を完了でき、柔軟に施工計画を立てることで営業への影響を最小限に抑えることが可能です。例えば客室の内装リニューアルであれば1室あたり数日程度で工事が完了するケースが多く、10室程度を順番に改修しても数週間〜1ヶ月ほどで一巡できるイメージです。フロアごとや棟ごとにオフシーズンに合わせて順次施工すれば、全館休業せず営業を継続することも十分可能です。実際に、ビジネスホテルなどでは閑散期にフロア単位で改装し、繁忙期には工事を一時中断して稼働率を維持する、といった工夫が行われています。部分改修はこのように計画次第で柔軟に工事スケジュールを調整できるため、宿泊客への影響や休館による損失を抑えながら施設のリニューアルが進められます。

以上のように、「費用を抑えられる」「短期間で済む」という点で部分改修はオーナー・運営者にとって魅力的な選択肢です。ただし、どんな場合でも部分改修で解決するとは限りません。次章では、部分改修が特に効果的なケースと、逆に全面的な改修が必要となるケースを整理してみましょう。

部分改修が有効なケースと、全面リノベーションを検討すべきケース

ホテルや旅館の改修判断において、「部分的なリフォームで十分対応できる場合」と「それでは不十分で大規模改修を検討すべき場合」があります。ここでは、現場でよく見られる状況を例に、部分改修が向いているケースと向いていないケース(=全面改修や建て替えを考慮すべきケース)を整理します。

【部分改修に向いているケース】

1. 建物本体に問題はないが、内装や設備の古さが目立つ場合
建物の構造躯体や主要インフラ(給排水管・電気設備など)が健全で、安全性には問題がないものの、内装仕上げや客室設備が老朽化・陳腐化しているケースです。例えば壁紙の汚れ・色褪せカーペットの劣化浴室やトイレ設備の古さなどが顕著な場合が該当します。こうしたケースでは、構造自体の大きな手直しは不要なため、部分改修だけでも十分にホテルの印象を刷新できます。実際、築20〜30年程度のホテルでは、壁紙・床材の張り替えや水回り設備の更新のみで見違えるように明るく清潔な空間に生まれ変わる例が多くあります。建物の耐久性には余裕があり「見た目の古さ」だけが課題であれば、まずは部分改修から検討するのが合理的です。

2. 競合施設が増え、現状のままでは集客が落ちている場合
周辺地域に新築ホテルやフルリノベーション済みのライバル施設が次々と開業し、自館の魅力が相対的に見劣りしてきた場合も、部分改修によるてこ入れが有効です。例えば新しい競合が最新のデザインや設備を備えている中、自分のホテルだけ旧式の内装や使い勝手の悪い設備のままでは、宿泊客の満足度が低下しリピーター離れや稼働率低下を招きかねません。こうした状況では、客室の一部リニューアルや水回りのグレードアップによって魅力を底上げし、競争力を回復させることが期待できます。実際の現場でも「最近口コミで古さを指摘される」「客室アンケートで設備更新の要望が増えた」という声が出始めたタイミングが改修検討のサインです。ソフト面(サービス向上)だけでは埋められない差をハード面で補うために、部分改修でコストを抑えつつ必要なアップデートを図ると良いでしょう。

3. 長期休館せずに営業を継続しながら改修したい場合
ホテル運営上、休業を極力避けたい事情がある場合も部分改修が適しています。例えば年間を通じて一定の稼働率を維持すべきビジネスホテルや、大型連休・イベント時の稼働を逃せない都市ホテルでは、数ヶ月にわたる全面改修工事で休館することは現実的に難しいでしょう。その点、部分改修であれば営業中にフロアや客室を順次閉鎖して工事する計画が立てやすく、お客様に配慮しながら段階的に改装を進めることが可能です。実際、ある中規模ホテルでは閑散期に1フロアずつ客室リニューアルを実施し、工事中のフロア以外は通常営業することで売上への影響を最小限に抑えました。このように「お客様に泊まっていただきながら少しずつ改修する」柔軟な対応は部分改修ならではのメリットです。休館リスクを減らしたい場合は部分的に工事を計画することで、改修と運営を両立させることができます。

【部分改修では不十分で、全面改修を検討すべきケース】

1. 建物自体の老朽化が激しく、耐震性能やインフラに不安がある場合
築年数が相当経過しており、構造躯体の劣化や耐震補強の不足、配管・配線の更新時期超過など根本的な修繕が必要な段階では、表面的な部分改修だけでは対処できません。例えば給水管の漏水トラブルが頻発していたり、建築基準法の耐震基準を大きく満たしていないような古い建物では、まず大規模修繕や建て替えによって安全性・基本性能を確保することが最優先です。無理に部分的な修理で済ませても、すぐに別の箇所で不具合が生じたり、重大事故につながるリスクも否定できません。このような場合は全面改修や建物そのものの再生計画を検討し、部分的な改修はその一環(応急処置)に留めるのが賢明です。

2. 内装・設備のすべてが一様に古く、部分的な更新では統一感を欠く場合
館内のあらゆるエリアが老朽化しており、一部だけ新品にしても全体としての印象刷新に限界があるケースです。例えば客室もロビーも廊下も全て1970〜80年代のまま更新されていないようなホテルでは、仮に客室だけ最新デザインに変えても、廊下やエントランスが古ければ顧客が受ける印象は中途半端になってしまいます。統一感のあるブランディングや大幅なイメージチェンジを図りたい場合、一部分のみの改修では効果が薄く、結果的に費用対効果が下がる恐れがあります。このような場合は、全面リノベーションでトータルデザインを刷新した方が長期的には有益です。一度に全館改修するのが難しければ、フェーズを区切って段階的に全面改装する方法もありますが、いずれにせよ「全てが古い」状態であれば部分改修のメリットは出にくいと言えます。

3. 大幅な用途変更やレイアウト変更を伴う改造を計画している場合
単なる老朽化対応に留まらず、ホテルの用途や客室構成自体を大きく変えたいケースでは部分改修の範囲を超えます。例えば隣接する客室を繋げてスイートルームに改造する、大浴場やレストランを新設する、あるいはオフィスビルをホテルにコンバージョン(用途転換)するようなプロジェクトでは、構造壁の撤去や配管経路の大幅変更など抜本的な工事が必要です。こうした計画は初めからフルリノベーションまたは新築並みの改装を前提に検討すべきで、規模を考えれば部分的な工事では目的を達成できません。また、昨今注目される古民家を宿泊施設に再生するケースなども、原形を活かしつつも建築基準や設備を一新する必要があり、事実上フルリノベーションに近い工事になります。大きなコンセプト変更や新しい機能追加を目指す場合は、迷わず大規模改修プランを検討しましょう。

以上が一般的な判断基準です。まとめると、建物の基本性能に問題がなく、改修目的が主に「印象改善」「競争力向上」「部分的な機能アップ」であれば部分改修で対応可能です。一方、建物の寿命や安全性に関わる修繕、大幅なコンセプト転換、全体的な刷新が求められる場合は、部分改修だけでは不十分となり全面的な改修や建て替えを視野に入れる必要があります。現状の課題がどこにあるかを見極め、適切なアプローチを選ぶことが重要です。

ホテルリノベーションの費用相場と工期の目安

ホテル客室の内装イメージ。ベッドと木目調ヘッドボードの落ち着いた空間

実際にホテルの改修を計画する際、費用工期がどの程度になるのかは最大の関心事でしょう。部分改修は全面改修に比べれば低コスト・短期間とはいえ、改修内容や範囲によって大きく変動します。場合によっては施工箇所が増えるにつれて数千万円以上の費用数ヶ月に及ぶ工期となる可能性もあります。ここでは、ホテルにおける部分改修の大まかな費用感と期間の目安を解説するとともに、計画を進める上での予算管理や業者選定のポイントにも触れておきます。

費用相場の目安

部分改修の費用は、改修箇所・範囲と内容次第で千差万別です。ただし目安として言えるのは、全面改修と比べて総額はかなり低く抑えられるものの、施工箇所が複数に及べばそれなりの金額になるという点です。先述のように、全面改修では数億円規模になり得るのに対し、部分改修なら数百万円〜数千万円程度で済むケースが多く見られます。具体的な相場感をつかむために、いくつか代表的な改修項目の費用イメージを挙げます。

  • 客室内装(壁紙・床材)の張り替え:1室あたり数十万円程度が目安。30室規模でまとめて施工すると数百万円。素材やデザインによって単価は上下しますが、大きな構造工事を伴わないため比較的安価です。
  • ユニットバス・水回り設備の更新:1室あたり数十万〜100万円程度。既存の配管やレイアウトを流用できればコストは抑えられますが、ユニットバスを完全新品に交換する場合は設備代も含め1室あたり100万円前後になることもあります。客室数分をまとめると数千万円規模になることもありますが、新築で全室作り直すよりは格段に安く済みます。
  • 共用部のリニューアル(ロビーや廊下の改装):デザイン性に凝るかどうかで幅があります。シンプルな内装更新であれば数百万円、高級感ある意匠に一新するなら数千万円規模の予算を見ておく必要があります。共用部はホテルの第一印象を決めるため、可能であれば客室改修と併せて検討したい部分です。
  • 外装・外構の一部改修:外壁やエントランス周りの塗装・補修程度なら数十万〜数百万円ですが、ファサードデザイン変更や看板の新調などを行うと数百万円〜かかります。集客面で効果が高い改修ですが、コストとのバランスを考慮しましょう。

以上はあくまで概算の一例ですが、部分改修全体の費用感は「内容次第で数百万円から数千万円」という幅で見ておくと良いでしょう。全面改修ほど天文学的な額にはなりにくいとはいえ、複数箇所を同時に手掛ければ合計で数千万円規模になる可能性もあります。予算に限りがある場合は、改修範囲に優先順位をつけて「この範囲ならいくら」というラインを見極めることが重要です。

工期の目安

工期についても内容によって様々ですが、全面改修に比べれば格段に短期間で済むのが一般的です。部分改修の場合、工事の段取り次第で営業への影響を最小化しつつ短期完了を目指せます。いくつか代表的なケースの工期目安を示します。

  • 客室内装リニューアル(壁紙・床のみ):1室あたり2〜3日程度で施工完了することが多いです。職人の手配と作業をうまく平行させれば、10室なら約2週間〜1ヶ月弱で全室仕上げることも可能です。
  • 客室の水回り改修(ユニットバス交換など):1室あたり1週間前後かかる場合があります。解体・配管接続・仕上げの工程を考慮すると、10室で1〜2ヶ月程度は見ておいた方が安全です。ただし複数の施工班を投入して並行作業すれば期間短縮も可能です。
  • ロビーやフロント周りの改装:規模によりますが、2週間〜1ヶ月程度で完成するケースが一般的です。営業しながら夜間や休館日を使って部分施工する場合、もう少し長めに期間を確保することもあります。
  • 全館の外壁塗装や設備工事:部分改修とはいえ館内全体に関わる工事(例:全室のエアコン交換や外壁改修など)は、1〜3ヶ月程度を要することがあります。工程を分割し営業を止めずに進めるなら、さらに長期間かけて少しずつ実施する方法もあります。

このように、部分改修の工期は内容と同時施工数によって左右されるため、一概に何日とは言えません。ただ言えるのは、全面改修なら半年〜1年以上かかるような工事でも、部分改修であれば数日〜数ヶ月で区切りながら完了できる点です。ホテル側の希望スケジュール(例:◯月の繁忙期までに客室改修を終えたい 等)に合わせて、工事業者と調整しながら柔軟に日程を組めるのも部分改修の強みと言えるでしょう。

計画・予算管理と業者選定のポイント

部分改修とはいえ、計画次第では当初想定より費用・期間が膨らんでしまうリスクがあります。限られた予算内で最大の効果を得るために、計画段階から注意すべきポイントを押さえておきましょう。

  • 改修範囲の優先順位付け:闇雲に「あれもこれも新しくしたい」と範囲を広げると、当然ながら費用は増大します。まずは現状の課題を洗い出し、「特に改善すべき箇所」に絞って計画を立てましょう。例えば客室の老朽化が深刻なら客室中心、浴場やロビーの評価が低ければその部分に集中投資するなど、効果が高い部分から手を付けるのが基本です。優先順位を明確にすれば、不要な工事を省いて予算オーバーを防げます。
  • 事前の建物診断と調査:想定外の追加工事が発生すると、予算・工期ともに計画崩れの原因になります。着工後に「開けてみたら配管が錆びていて全部交換になった」「下地の腐食が酷く補修工事が追加発生した」では困ります。そうならないよう、事前に専門家による現地調査(建物診断)を行いましょう。劣化状況を把握し、隠れた不具合も織り込んだうえで見積もりを取れば、後からの追加費用リスクを低減できます。
  • 複数の業者から見積もりを取得・比較:工事内容が固まったら、信頼できそうな施工業者から相見積もりを取りましょう。1社だけの提案では適正価格か判断しにくいため、最低でも2〜3社には声をかけ、提案内容と見積金額を比較することが大切です。ただし単純に安さだけで選ぶのは禁物です。ホテル改修の実績が豊富か、こちらの要望(短い工期や営業配慮など)に沿ったプランを出してくれるか、といった質の面も総合的に検討しましょう。見積もりの内訳も精査し、不明瞭な項目や過剰な工事が含まれていないか確認することが、適正価格で発注するコツです。
  • ホテル改修の経験や提案力を重視:業者選定においては、住宅リフォーム業者ではなくホテルや宿泊施設の改修実績が豊富な業者を選ぶと安心です。営業を続けながらの工事スケジュール調整、防音対策、お客様への告知配慮など、ホテル特有のノウハウが求められる場面が多いからです。実績がある会社なら、過去事例を踏まえた的確な提案やトラブル回避策も期待できます。またデザイン面でも、単なる修繕ではなく「ホテルライク」(ホテル風)の洗練された空間演出に精通した業者だと、改修後の満足度が高まるでしょう。ヒアリング段階でこちらのコンセプトや予算をしっかり汲み取ってくれるかも含めて、信頼できるパートナーを選びたいところです。

以上のポイントを意識しながら計画を進めれば、部分改修でもコストパフォーマンスの高い投資にすることができます。単に安く済ませるのではなく、必要なところに的確に費用をかけて効果を生むことが肝心です。そのためにも、オーナー自身が基本的な相場観や注意点を理解し、プロの意見を聞きながら進める姿勢が求められます。

まとめ:限られた予算で施設価値を最大化する戦略的リノベーションを

ホテルの部分改修(部分リノベーション)は、短期間・低コストで施設の価値を高められる有力な選択肢です。老朽化した建物でも、狙い所を絞って適切に手を加えれば、利用者にとって快適で魅力的な空間によみがえらせることができます。一方で、本記事で述べたように建物の状況によっては部分改修だけでは不十分なケースもあります。安全性や構造上の問題が潜む場合や、全体的な刷新が必要なほど陳腐化している場合には、思い切って全面改修や建て替えを検討することも視野に入れ、慎重に見極める必要があります。

改修方針の判断に迷う場合は、早めの段階で専門家に現地調査や相談を依頼してみましょう。プロの診断を受ければ、部分改修で解決できる範囲と必要な投資規模が明確になり、将来的な修繕計画も立てやすくなります。また、費用対効果のシミュレーションやデザイン案の提案を受けることで、自分では気付かなかった改善策が見つかることもあります。

まずは部分改修で足りるか確認したい」「おおよその費用感だけでも知りたい」とお考えであれば、愛知・名古屋エリアで宿泊施設の改修実績が豊富な『Room Refine』のようなサービスに相談してみるのも一つの方法です。Room Refine(ルームリファイン)は名古屋市を拠点に、短工期・低コストで客室や居室を再生する部分改修専門のサービスで、ホテル・旅館から賃貸マンション・介護施設まで多数の施工実績があります。壁紙や水回りのリニューアルといったポイント改修のプラン提案を得意とするプロ集団です。このような専門業者とともに現状を診断し、無理のない改修計画を立てれば、予算内で最大の効果を発揮してホテルの魅力を向上させることができるでしょう。

改修はゴールではなく、お客様の満足度向上や収益力強化というゴールへの手段です。部分改修という選択肢を正しく理解し活用することで、必要以上に大きな投資をせずとも目指す成果を得られる可能性があります。ぜひ本記事の内容を参考に、自身の物件にとって最適なリノベーション計画を検討してみてください。限られた資源を賢く投入し、施設の価値を最大化する戦略的なホテルリノベーションで、競争の激しい市場を勝ち抜いていきましょう。

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この記事を書いた人

はじめまして。SNBコーポレーション株式会社です。
私たちは、愛知県名古屋市を拠点に、東海三県(愛知・岐阜・三重)で建物管理、原状回復工事、内装リフォーム、ビルメンテナンスなどを手掛ける会社です。このブログでは、長年培ってきた専門知識やノウハウを活かし、オーナー様や管理会社様にとって有益な情報や、私たちが手掛けた施工事例などを発信してまいります。

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